憲法改悪反対の解決案2007年02月09日 17:20

 生涯、一アナキストとして、ウリ‐ジャパン(戦争抵抗者インター日本部)の活動をやめなかった山鹿泰治さん、52年前の文章。ふと見つけたので、紹介します。いまの気分に不思議とピッタリ。「従わない」という自由は侵せない。(MN)
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憲法改悪反対の解決案
山鹿泰治
 一国に憲法が二つあつても差支えない。旧憲法を守り通す者は一国内に別個の国を作ればよい。新憲法を作りたい奴は勝手に作つて別の組織の中で生活せよ。民主主義の本質は小数者の反対意見も尊重せられるべきである。多数決が民主主義の原則であるとする原則は民主主義の初期の極めて幼稚な考えから出た案であつて、今日ではその原則を変革すべき時代である。そのため国土を分割する必要があるなら適当に分割して各々その地方へ移住して二国にでも三国にでも別れたらよいのだ。そこまで個人の自由が尊重されなければ真の民主主義は実現しないのだ。戦争反対、再軍備の無用有害を信じ主張する者は適当な方法でバッヂをつけるなり、一見してわかる服装をして集団して改悪憲法を採用した政府に不服従の非暴力抵抗を示威し、その集団の意志によつて新生活を押し進めるべきだ。
*「アナキズム La Anarkismo」N-ro.19, アナキスト連盟, 1955.1.10